2021-08-23 ■ 落とした愛を拾いに行って、 滑り落ちた君の影を踏みつけた この椅子がどう壊れようと、 僕には心底関係の無いことで 熟れた桃の実が汁を垂らすほど、 長い時間を掛けて 長い時間を掛けても、 この花壇に芽は産まれない ぼろぼろになった本の端の、 埃の匂いに酔っていた 滑り落ちゆく影がどう消えても、 此処には誰も残らない