エフェメラの胎動

おまじない

フライデイ・ナイト・フィーバー

 

 

 


街の灯りが燻り

静かな轟音の響く高速道路

雨が降ることさえ心は躍る

 

 

 

ひとりになりたい助手席で

ひとりとひとりの逃亡劇

否応無く回る世界に

この星よりも速く速く

逆らっても叱られぬ夜更け

何処へ向かうか見知らぬ場所へ

向い風すら巻き上げて

 

 

 

(街の灯は風に消され

逃げきれないところまで

そうして

暁闇に見放されたぼくらは

夜明けへと連れて行かれてしまう)