どきどき
せいぎ
うきうき
うわき
るんるん
るーじゅ
わくわく
わるいこ
どきどき
せいぎ
うきうき
うわき
るんるん
るーじゅ
わくわく
わるいこ
あちら側に消えていった
閑散とした工事現場に残る
人の跡 鳴るつむじ風
祭囃子の音は瓦礫の山から
落ちた瓶詰の誰かの手紙
踊る荒地の砂埃を舐めた夜がある
白い壁 突き出た鉄骨
こんな風の強い夜に
雨も降ってないのに君は傘を差して
揺れる遠くの声に耳を澄ます
迫って来る咆哮を 悲しそうな目で見つめて
煽られた無地の傘は寂しく飛んだ
君はそこに立ってた
叫んで 呟いて 流して 握りつぶして
首が締まる 瞳孔が開く 動向
オーバーフロー 石鹸の泡 猫みたいな目玉に流し込んで
チューリップの花弁の色褪せを君が撫でるから
夜が明けるのを思い出して 黄色いチューリップを漂白した
明日地球が終わるとする
ぼくはきみのとこに
バニラアイスをふたつ買って
お釣りはいいですとかっこうをつけて
ばかみたいに寒いなかを自転車で向かう
ぜんぶが消える瞬間を
手をつないで
わりとたのしかったねとアイスを食べながら
笑いあって
そうして神様が目を覚ますときに
ぼくたちはねむりたい
夜がこっそり幕を開けた
僕は舞台裏からそれを見てる 見てる
僕は僕の舞台の上でも主役になれない
だれも居ないステージで
星だけが照明 証明
夜が終わるまで、赤幕の裏で