寝てないよ涅槃だよ

おまじないと詩歌とメモ切れ

残夏

 

閉じ込められた蠍のキーホルダーを持っている

小さな古着屋さんで買った

飴色のキーホルダー

私はそれを鞄につけて ゆらゆらと

自分が人間であることに憤怒し 後悔し

それでも閉じ込められた蠍は

いまこれから動き出すことはなく

ただただ飴色に包まれて

こちらをじいっと見つめている

その、どこにあるかわからない瞳を

私は少し羨ましく思う