2017-01-22 酸化 なんだか久しぶりに恋をしたかのような赤い頬の君は 冷めきった湯船に顔を埋めて波紋を読んでいる 火照った指先の血の色を口に含んで 鉄の味を思い出すんだ 換気扇の騒々しい音が 子守唄なのでねむたくなってくる このまま目を 覚まさなければ 明日はきっと 錆びきった赤色が君にも咲くんだろう