パッパラパ
西瓜があまりにも軽々しいので割ってみるとそこは空洞でした
無い身 椎の木
待てば思惟
朱色
底に残った虫と種子
残念だ
パッパラパ
西瓜があまりにも軽々しいので割ってみるとそこは空洞でした
無い身 椎の木
待てば思惟
朱色
底に残った虫と種子
残念だ
どうでもよかったはずの夕暮れ
笑って手を振る
何故、と言えなかった
焼け落ちた空には海が近い
忘れるはずだった 忘れたかった
遥か彼方まで遠く続く白い雲に
もう覚えていない記憶を呼び起こして
写真には残っていない
青い制服のベルトを折り上げている
忘れたかった 忘れていなかった
安いアイス
溶ける体温
どうでもよかった夕暮れ
青と橙だけがずっと
瞼に焼き付いている
今日は久しぶりに月が見えたよ
そういえば、いま月が見える時間、外にいないことが多いな
自分で忙しくするのは癖だけど、
何かに忙しくされるのは嫌だな
部屋がまた、汚くなった
ゆっくり片付ける時間がないな
時間がないな 私もみんなも
せかせかしてると老けちゃうよ
私まだ子供でいたい
ゆっくりでいいよ
そんなのまだ知らないよ
アイスも氷も溶けちゃうよ
折角淹れた紅茶も冷めちゃうよ
私まだここにいたい
だめかなあ 時計がカチカチするから
たまらなくなって 壊しちゃったよ
見えなくていいよ
聞こえなくていいよ
だってまだなんにも知らないよ
言わなくていいよ
言わなくていいから
ミルクのアイスを買いに行こうよ